K邸

内装工事
PORTER’S PAINTS
所在地

神奈川県大和市

用  途

住居

築  年

1987年3月

竣  工

2024年6月

規  模

約100㎡

構  造

SRC

設  計

宮田一彦アトリエ(https://m-atelier.jp/

施  工

NENGO

PORTER'S PAINTS

tex:STONE PAINT FINE
col:SAND STONE
※セルフペイント

写  真

AKIRA NAKAMURA

神奈川県大和市。
“大きく和する”という願いをその名に込めた大和市でマンションの1室をリノベーション。NENGOでは施工をお手伝いさせていただきました。
設計はこれまでNENGOが「足立区のマンションリノベーション」など施工をさせていただいた、宮田一彦アトリエさまです。
 
お住まいの特徴は何といってもコンクリートの躯体に対して、意匠的に存在する木材の梁。
マンションならではの表現で和洋の境界がない不思議な空間です。
 

ここに住まうのはご夫婦とワンちゃん。1階だから叶う、広く作り込まれた専用庭はご家族のためにあったかのよう。家庭菜園をするも良し。窓から覗く景色を楽しむも良し。
お庭の雰囲気と室内の雰囲気が交じり合い、ご家族らしい空間に昇華されます。じっくり目を凝らし、耳を澄ませて、しばらく眺めると、そこにある自然と暮らしの美しさに気づけるような場になりそうです。
  

玄関ドアを開けると広がる土間は、ワンちゃんがお散歩から帰ってきたときにそのまま洗えるように。
洗面スペースへの導線も意識されています。

タイル目地をよく見るとキッチンは紫、洗面所は黄色になっています。一般的な目地色が選ばれている箇所に意図してカラー目地を採用し細部までこだわることで、空間全体がぐっと垢抜けます。
 

キッチン

 
 

洗面所

 
窓や扉といった古建具のほとんどは住まい手さんご自身で見つけたもの。
扉は高さを統一するために、古建具に馴染む色を試行錯誤しながら継ぎ足しをしました。
 
 
床と壁はどちらも無垢の杉板を採用。住まい手さん自ら、何度も空間を想像して吟味した色味でオイル塗装を施しました。
壁は端材がでないよう杉板の間隔を調整しているのもポイントです。古くから建材として使用されてきた、温かく足触りの柔らかい国産の杉。柔らかい分、傷もつきやすいですが、時間をかけ傷も含めて経年優化し、味わい深い素材になっていきます。

 
寝室の壁面はポーターズペイントを採用し、セルフペイントをしてくださいました。テクスチャーはSTONE PAINT FINE、カラーはSAND STONE(砂岩)。建材も障子や杉板と柔らかい素材で、ポーターズペイントが織りなす豊かな表情と一体となり、朗らかで落ち着く空間となっています。
 

このお住まいには新しいもの、普遍的なもの、時代性に美を見出したもの、住まい手さんの好きなものが詰め込まれています。ご家族が織りなす和らぐ雰囲気が漂い、懐かしくも心地よい時を過ごされることと思います。