相続は、誰にとっても大切なこと。でも、だからこそ話し出すのが少し難しいテーマかもしれません。
4月19日(土)、NENGO本社にて実施された「家族未来会議」では、行政書士の柴田駿さんを講師にお招きし、“家族と話す”相続のあり方について考える時間を持ちました。
相続は、問題が“起こってから”では遅い。
イベント当日は、終活や相続に関心のある方をはじめ、物件をお持ちのオーナーさまや「まだ先のことだけど…」という20代の方まで、年代も立場もさまざまな方々がご参加くださいました。
講師にお迎えした柴田さんは、これまで数多くの“リアルな”相続問題を見てきた行政書士です。
その中には、
・認知症により資産が塩漬けになり、手が付けられなくなったケース
・相続税の額が予想以上になり、思い入れのある実家を売らざるを得なくなったケース
など、後手の判断が招いた相続トラブルが数多くあったと言います。
「『もっと早く話し合っていれば』という後悔の声を何度も聞きました」と語る柴田さん。近年、問題が起こる“前”に家族で話をする必要性が高まっているのです。
相続の準備、あなたは“今”どこまでできていますか?
イベントでは、自分の家族に相続リスクがどれだけ潜んでいるかを診断する「相続難易度チェックシート」のワークを実施しました。多くの方が「黄色信号」または「赤信号」という結果に。
親の財産状況を把握していなかったり、本人すら自分の資産を明確にできていなかったり。
「話しづらい」「時間がない」「何から話せばいいか分からない」——そんな理由から、家族で話ができないまま、時間が過ぎていってしまうこともまた現実です。
家族で話す。でも、家族だけじゃ難しいから。
「家族未来会議」とは、介護・終活・相続といったテーマについて、第三者の専門家と共に話し合う“家族会議”のこと。
「話しにくいテーマだからこそ、家族“だけ”で完結させず、外部の視点を交えて話し始めることが大切」と柴田さんは言います。実際にこの会議を通じて、「財産を引き継ぐために、自宅をリノベーションする選択をした」というご家族の事例も紹介されました。
「話すこと」それ自体が、もうひとつの相続
「たった1ヶ月早く、認知症になる前に動いていれば…」というエピソードが特に印象的だったと話す参加者さまも。
「家族で“何を大切にしているか”を話すことは、資産を分けること以上に大切な相続かもしれません。「話すことはプロセスなだけじゃなくてゴールでもあるかなと思います。それを経て、“この建物をどうしようか”と次に進めばいい。」と柴田さんは語ります。
価値観を共有しておくことで、“争族”を避けられる未来があるのです。
「家族未来会議イベント」次回開催も予定しています
本イベントは、今後も定期開催を予定しています。
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