旗竿地じゃないのに「旗竿地の家?」
ここは生田緑地のすぐそば。
「自然のオーケストラだ!」とはじめて来たときに思いました。
風と一緒に木々がざわめき、太陽に呼応するように、鳥たちが楽しそうに歌う。
静けさと共に、川の音がふわりと届いてくるのです。
気づけば通り過ぎてしまう音色たちが、ここでは暮らしのBGMみたいに自然に耳に残ります。そんなこの土地に「旗竿地の家-THE FLAG-」の2棟目としてモデルハウスを建てることにしました。
…. でも実はこの土地、旗竿地ではありません。
正直「ここにモデルハウスを建てる…?」と迷ったのも事実です。ですが「旗竿地の家-THE FLAG-」がご提案する暮らしのふつうに、この土地がリンクしてビビっときたのです。
完成イメージ
「まだ途中ですが、よければ見てください」
そんなふうに、建設の途中で現場見学会を開催しました。
家つくりの裏側って図面や写真では伝わらないものがたくさんあります。
木の香り、現場の状態、構造のバランス…。
完成前だからこそ知れる、住まいの内側を来場者の皆さんと体感しながら語り合いました。
見つめて、触って、なんで?が生まれる
「柱が想像よりがっしりしてる!」
ワクワクした参加者さんの声が聞こえて、思わず「ふふっ」と嬉しくなりました。
実際に触ってみたり、しゃがみこんで床下をのぞいたり。
天井の裏を見上げて「ここの風ってどう抜けるんですか?」なんて質問も。
ひとつひとつに私たちが考える、家と仲良く暮らす秘訣がたくさん詰まっています。
「なんでこの素材なんですか?」
「こうやって組むと、何が変わるんですか?」
誰かにとっての「?」から、あらためて想いを伝えていたら胸が熱くなりました。
現場見学会は正解を知る場ではなくて「なんでだろう?」を気軽に意見を交わせる時間かもしれません。
断熱性能の話が、暮らしの話になるとき
断熱事業をはじめて30年な私たち。もちろん断熱計画は抜かりなく行います。
ただ断熱ってスペックの話じゃないんです。
たとえば「10年後にこの壁をはがすかもしれない」とか「湿気に弱い土地だから、素材の相性を考えている」とか。
断熱をどうするかって住み心地の話だけではなく「どんなふうに使い続けるか」にもつながりますよね。
性能とメンテナンス。
コストと快適さ。
人間らしい暮らしをする中で、バランスをどう捉えるか、すごくリアルな会話ができた時間でした。
ポーターズペイントの話から広がる世界
内外装でNENGOが取り扱う塗料「PORTER’S PAINTS(ポーターズペイント)」を使用します。
けれど、まだ色は決まっていません。
「この地域に合うのはどんな色だろう?」
「向かいの木々の緑と相性がいいのは?」
だからこそ見学会では、参加者の皆さまと暮らしの景色を想像するような時間に。
地域の空気にどう馴染むか。
時間帯や季節によってどう見え方が変わるか。
そんな“風景の一部としての色”を考える対話になりました。
外壁のテクスチャーは雨風にさらされると、石灰が反応してくすんだ風合いを醸し出す塗料を採用予定。
1か月後には、きっとまた違った表情を見せてくれるはずです。
この家がどう育っていくのか、またお届けします。
旗竿地の家-THE FLAG-第2号モデルハウスは、まだまだこれから。
塗装がされ、家具が置かれ、暮らしのかけらが宿っていく。その経過をこれからも少しずつご紹介していきます。
「建てる」だけじゃなく「どう暮らしていくか」を一緒に考える時間。
そんなシリーズとして、この家の物語を綴っていきます。
次回もどうぞお楽しみに。
WEB「旗竿地の家-THE FLAG-」
https://nengonoie.nengo.jp/
販売情報(おんぼろ不動産マーケット)
https://onboro.net/project/higashiikuta/