【目黒区W邸】
大切にしたこと。
それは、家族の子育てに対する考え方を、空間に体現するということ。
これから思春期に入っていく子供を3人抱え、家族の在り方を模索した時に、
「関係性と距離感」というキーワードが今回のリノベーションの大きな要素の一つになりました。
幼少期~発育期の小学校過程を経るまでは、家族という塊を行動の最小単位と考えて、
キッチンを中心とした母親の目の届く範囲内で行動が行われる様に誘導しています。
リビング空間は緩やかに仕切ることで、
それぞれのスペースで過ごす際の気配を、それぞれが感じることを出来るようにしました。
また、帰宅時は必ずパブリックスペースを通過することで、必然的にコミュニケーションが生まれる構成にしています。
そして、もう一つ強く意識したこと。
それは、生活の中で四季を感じる豊かな暮らしを送れるようにすること。
日本は四季を味わえる、素晴らしい自然環境を有した国です。
その四季を、室内に居ながらも感じることが出来るよう植栽計画を実行。
東西に広がる2つのバルコニーのプランターを利用して、
春夏秋冬を視覚・嗅覚・触覚など五感で楽しめる空間創りをしています。
建築的な美しさはもちろんですが、
その土地の気候や風土や文化や、そこに住まう人の世界観について考査した家です。