※募集は終了しております。
この地に根を張り、ゆっくりと枝葉を広げて、花を咲かせ…
この地で暮らし始めたスタート地点から、この先10年20年と
一本の大きな木が成熟していくように、この街も家も家族も成長していってほしい。
そんなコンセプトで始まった二子玉川の戸建てプロジェクト「9mugs」です。
建物のある鎌田3丁目エリアは「鎌田前耕耕地地区」という、民間でつくられた地区計画が定められているエリアです。古地図からは昔から住まわれている先人の方々の、豊かでのどかな自然環境を残したいという想いが伺えました。
このプロジェクトは、その先人たちの意図や想いを汲みながら進めていきました。
住戸の玄関に向かうアプローチは様々な緑で彩られ、緑を通り抜けていく感覚を味わうことのできる通路を確保。フェンスや塀で隣戸との境界線を明確にするのではなく、お互いの庭先の豊かさを享受しあえる植栽帯で緩やかに設けました。
緑の間を風が気持ちよく通るように、風の抜け道をデザインしました。室内でも境界から建物までの距離が比較的あること、また敷地によっては旗竿部分を利用し、風のとおり道を確保。建具には引き戸を利用し、開放性のある住宅にもできます。
LDKなど、景色を楽しみたい空間は窓を大きく。浴室などプライバシーがきになるところは高窓、くもりガラスとすることで緑を楽しみながらくつろぎの時間を過ごすこともできます。
外壁色の関係性は暮らしの中でも大きな影響を与えます。
今回はこの鎌田の土地の地層(立川層)の赤褐色という特徴から暖色系のブラウン色が土地に馴染むと考えました。周辺の建物の外壁色や植栽との調和も考え、アースカラーを推奨しました。
計算された植栽によりお互いのプライバシー確保の関係性も叶えつつ、安心して窓を開放できる生活が都内でも実現しました。
豊かな自然を堪能しつつ、その土地をリスペクトし、ここの敷地単体だけでは叶えられない、それぞれが集まるからこそ叶えることのできる街の環境をつくり、お互いに豊かさを享受しあえる関係性を試みました。
※挿入している資料は建築前のものです。実際のプランとは異なる場合がございます。