マンションで考える2世帯の住処 3人と2匹の猫のくらし

内装工事
所在地

神奈川県川崎市高津区

用  途

住居

築  年

40年

竣  工

2023年10月

規  模

約68㎡

構  造

RC

設  計

Small Design Studio一級建築士事務所(https://www.small-design-studio.com/

施  工

NENGO

写  真

AKIRA NAKAMURA

【設計コンセプト】
築40年のマンションを2世帯住宅にフルリノベーションした計画。
2世帯が1つ屋根の下に暮らすのは、世代も違えば価値観も違い、懐事情も違う。
戸建の場合は、玄関を分けたり1階と2階で世帯を分けたり。
ではマンションならではの2世帯の住処とは・・・
限られた空間に、できるだけ人・猫がおおらかに過ごせる場所について考えてみました。
2つの暮らしが1つになり、スペースも半分になってしまう時、暮らす人、猫にとって必要なものは何なのか。
ご家族の慎ましさをしっかりと受け止めてくれる、拠りどころになる様な場所になる事を目指しました。

【NENGO工務店 現場監督からのコメント】
この住まいは、リビング・キッチン・廊下の梁を出しておらず、
凹凸のないフラットな天井になっている点が特徴です。
その分低い天井にはなりますが、玄関、廊下からつながるダイニングキッチンを抜けた先の、
直天井にしたリビングへの広がりが際立ちます。

リビングは躯体に直接パテ埋めをして塗装することで、よりフラットに見せています。

ダイニングの照明ブラケットも引掛シーリングを使わないよう設置しています。

また、風通しが良いように、廊下や居室のドアの位置も考慮されています。
お住まいになる方の年齢も考慮して、全体的に小さな段差は極力なくしました。

こちらは、リビングのタイルとカーペットの切替部分。

タイルの下地とカーペットの下地を考えないと、タイルの方が高く納まってしまったり…
足触りのいい高さの納まりになるように気をつけています。配色も、壁を含め綺麗に調和されています。

できるだけチリ(壁と窓枠や建具枠が接する部分にできる面のずれ)が小さい収まりにしたいという
設計さんのこだわり、要望に応えるべく、最小限に綺麗に収めました。

一方で、こちらのニッチは当初チリのない収まりでしたが、
施工の都合上後々塗装割れが起きる可能性が高いと考え、設計さんにご相談の上チリをつけています。

造作ソファの収納性は機能的にも嬉しいポイントです。

施工の一番のこだわりは、キッチンパネルと塗装壁をフラットに見せること。
少しでもずれると所処に段差が出来汚く見えてしまうため、地味なところですが実は気になるポイントです。

正直頑張りが必要な割には、細かすぎて伝わらないことでもありますが、綺麗に仕上がっているからこそ気にならない部分です。
そういった細かなこだわりを丁寧に詰めた施工となりました。