学芸大学 M邸

内装工事
断熱工事
PORTER’S PAINTS
所在地

東京都目黒区

用  途

住居

竣  工

2024年1月

構  造

木造

設  計

小室下司建築設計事務所(https://www.mkas-architects.com/

施  工

NENGO

PORTER'S PAINTS

tex:STONE PAINT COARSE
col:SALT WATTLE
※セルフペイント

写  真

山内拓也(Takuya yamauchi)

その他

断熱改修:NENGO
発泡ウレタン吹付 HFO仕様 
壁  35ミリ
天井 65ミリ 

■コンセプト(設計者さまより)
施主の母の代から住まわれていた住宅を受け継ぎ、次世代の住まいとして改修する計画。
この住宅は東西に建物が迫った、ウナギの寝床状の敷地に立つ。主な居住スペースとなる2階は、部屋として細かく区切られ、光が入り難く風通しも悪い状態だった。部屋の用途も限定的で、新しい世代のライフスタイルに対しても合わない状態だった。
築年数が古いため、躯体の変更を最小限に抑えながらプランを整理し、次世代の生活の最適解を模索した。
敷地の南北に前面道路があり、ここからの光や風がこの家に対して有効に作用すると考えられたので、建物の南北を貫くワンルームつくり、1階と2階の居住スペース全体に心地よい光と風を取り込むことにした。このワンルームの側に、元々あったEVと新しくつくる水回りの2つのコアを配置することで、行き止まりのない回遊プランを導いた。
2つのコアの周りを南北を貫くワンルームを通る光と風が回り込むことで、家全体にその恩恵が行き渡る。住まい手も生活シーンに合わせて、コアの周りの様々な場所を選びながら生活する。
部屋を中心とした住まいをコアプランで改修することで、明るく風通しの良い、開かれた住まいへとアップデートした。
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「施工のこだわり」
住まい手さんが幼少時代から過ごしたお住まいのため、思入れのある要素を残しつつ、設計者さまプランのもとインテリアを整えました。
特に階段や1階の和室は、新しいプランに合わせて手すりや建具を変更する必要がありました。
階段はササラ(階段の側面に付いている板)を再利用して手すりとし、和室は新しい建具を元の意匠に近づけるなど、継承する部分と新しくする部分のつながりが違和感なく馴染むように、職人さんと相談しながら慎重に施工を行ないました。

階段|手すりはリノベーション時にササラを再利用し変更、階段は既存

 
「ポーターズペイント」
大きな特徴である、2つのコア周りの壁に対してポーターズペイントを採用いただきました。テクスチャーはSTONE PAINT COARSEをセレクト。石のような粗いテクスチャーを表現することで、お住まいの中心的な存在として普遍性を与えることを意図しています。
色は“SALT WATTLE(ソルトワトル)”。ポーターズペイントならではの豊富な顔料の組み合わせから、深みや複雑さが生まれるカラーです。見る時間や光のあたり方によって、柔らかな陰影を生み、色の印象が変わり、長く生活する中で飽きのこない空間となっています。