津田山の家プロジェクト<br/>断熱工事を行いました
2022.05.06

津田山の家プロジェクト
断熱工事を行いました

PROJECT

ー日本で初の女性建築家 浜口ミホ設計による築55年の住宅。
街の読み込み、リノベーション工事まで継承者へのバトンタッチを行うことになりました。

当プロジェクトを通して、NENGOが行っている仕事のようすをお伝えしていきます。

記事一覧はこちら
【PROJECT】津田山の家プロジェクト
【PROJECT】津田山の家プロジェクト解体を行いました
③【PROJECT】津田山の家プロジェクト断熱工事を行いました※当記事
④【PROJECT】津田山の家プロジェクト内装工事のようす
⑤【PROJECT】津田山の家プロジェクトポーターズペイント施工レポート
⑥竣工写真、beforeafter


2022年4月に断熱工事を行いました。
耐火被覆・断熱工事事業を手掛ける地球防衛隊のマネージャー沼尻に、
現場のようすや工夫を伺いました。

 

※断熱工事とは、室内の温熱環境が外部の影響を受けにくくするための工事です。
外壁・天井・床など、外部に面する部分に断熱材を入れたり、複層ガラスや二重サッシ、断熱ドアなどの断熱建材をご提案し、施工することもあります。

 

自ら解体後の現場を見に行って、どう断熱するのがいいか考えた沼尻マネージャー。

ー「正直、断熱性能はほぼないといっても過言ではない家でした」

築55年の木造建築。建設当時は断熱性能の概念もない時代でした。
夏の暑苦しさ、冬の厳しさも地球温暖化が進んだ現代ほどではなかったのでしょう。

 

「外壁が薄く、一枚板の状態でした。躯体も弱くて怪しく、住み継いで来られた以前のオーナーさまは
とても暑く寒い生活だったのではと想像できました。住み継ぐためには断熱工事は必須でした」
「また開口部は多く採光は広い。気持ちのよい空間ですが、断熱という視点で見ると外との接触が多すぎて良くないです」

 

ー断熱性能がほぼゼロだった津田山の家。具体的にはどのような工事を行ったのでしょうか?

「結論から言うと、住宅性能4等級の基準の断熱工事を行いました。天井、壁、床にウレタンA種1発泡ウレタンの吹付をしました」


※吹付け後の写真。ピンクの発泡フォームがウレタンです。

「床に吹き付けたことによって、床底冷えはかなり解消されると思います。」

 

「通常、木造建築だと原材料のポリウレタンを 100倍発泡した”軟質ウレタンフォーム”を使用するのですが、今回は鉄骨や鉄筋に使用する”30倍発泡した硬質ウレタンフォーム”を吹き付けました。」

 


「木造の建物は本来通気層(断熱材の外側に外気が通り抜けられるように設けた空間)があるため、透湿性がある軟質ウレタンを使うのですが、津田山の家に関しては通気層がないつくりでした。
通気層がないのに軟質ウレタンを使うと、透湿性があっても通気せず、結露するおそれがあります。本来鉄骨や鉄筋に使用する硬質ウレタンを使用し、湿気が通らないように工夫しました」

 

ー断熱性能を高めるためには、ウレタン工事以外の選択肢もあったそう。
「他の断熱工事として、サッシ(窓枠)を新しくする開口部の対策も提案しました。
ただ、今使われているサッシがもう流通していないものでした。お施主さんと話し合って、建設当時の建築意匠をリスペクトしたいとのことで、吹付のみの工事となりました」

 

施工担当も言っていた製造終了しているサッシは、古き良き要素として残すことになったそう。
「建築と住まい手を読み込んで、よく話し合い、双方の落とし所を決めた結果です」


※サッシや家具を養生し、ウレタンの付着を防ぎます。

 

サッシがそのままということは、開口部の断熱性能は変わりないということです。

「工事外にはなりますが、カーテンにはブラインドを取り付けるご提案をしました。ブラインドは外気から室内を守るには最適です。少しでも過ごしやすい暮らしになればと思います」

 

ー断熱工事以外の視点からできる対策もご提案したのですね。

「リノベーション、特に今回のような意匠性の高い歴史的建造物を住み継ぎ、現代の暮らしにフィットさせるには断熱工事は必須だと思います。私自身初めての試みでしたが、今までに見たことのないつくりもあり、貴重な仕事でした。」

「一方で、デザインや建築のこだわりの大切さも理解しています。場合によっては、それを壊さないとできない断熱工事もある。私たちの仕事は室内の温熱環境を適切にすること。住まい方を含めたいろんな選択肢のご提案を通して、お施主さんが快適に暮らせることが一番です」

 

「リノベーションではまだまだ断熱工事をしないことが多いですが、断熱工事費は全体工事費の2〜3%が相場です。断熱単体で捉えるのではなく、見た目という意匠性と体感する機能性のバランスを考えるとそれほど高い買い物ではないことが分かるはずです。
断熱の知識が広まれば建物が長く快適に住める、愛されるものになると考えています。築古物件のリノベーションを考えている方は特に、住まい方の相談もいただければと思います」

 

地球防衛隊は断熱のプロとして、工事の領域を超えたブラインドの設置、換気の頻度や除湿機の活用を含めた「住まい方」をご提案していることがわかりました。
次回は断熱工事前に行った構造工事と、現在進んでいる内装工事のようすをお届けします。

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